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2012年11月07日

藤原帰一東京大学教授を招き、講演会を開催
企業人政治フォーラム速報 No.225

不安定化する中国
 尖閣諸島の問題を前にして、改めて日中関係は危機を迎えている。今回はかなり長期化する可能性が高い。
 これは国際政治上の観点から、「権力移行」、すなわち国際関係で力の分布が変わった時に起こる不安定として捉えられる。軍事力と経済力をつけた中国は、従来できなかった政策を実行できる立場にある。我々は第二次大戦後初めて、軍事、経済両面で米国に対抗しうる国家の出現に直面している。
 また、中国国内政治の不安定化も背景にある。尖閣諸島をめぐる問題の激化は、中国指導部の交代が進むさなかの出来事だった。路線対立による内政の不安定化と結び付き、この危機が展開した。今後は、急進的な世論の影響力が高まるとともに、党の社会統制力も弱まるだろう。
 この2つの条件が背後にあり、日中関係ばかりでなく、中国をめぐる国際関係は大きな課題を抱えることとなる

中国の問題の所在
 中国には3つの問題がある。軍事大国であること、経済大国であること、国際関係における大国であることである。中国は軍事的にも経済的にも力を蓄えたが、国際秩序を支えるパワーにはなっていない。むしろさまざまな会議体において、ロシアと組んで、時にはロシア以上に強硬に反対する傾向が強まってきている・・・

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以 上